【呪術廻戦】アニメ勢による2期 第46話「変身-弐-」の感想など【偽夏油の考察多め】

 12/21(木)に呪術廻戦2期第46話が放送されました。いつも通りアニメ勢の筆者が感想や考察などを語っていきます。

下記より、アニメ呪術廻戦・アニメ放映分の単行本のネタバレ及び、筆者の感想&考察要素を含みます。※

参考)単行本で言うとどの部分か?

 単行本15巻 ・第133話 渋谷事変50

 単行本16巻 ・第134話 渋谷事変51

        ・第135話 渋谷事変52

リアタイ後の所感:回収された伏線と、さらに張られた伏線

 脹相たち九相図がどのようにして創造され、また仕組んだ人物が誰なのか。そして脹相と虎杖の関係性。今回の話で明確になった事実は今まで筆者も考察してきたものなので、一気に暴いてくれて爽快感があった。また、戦闘シーンはあるものの基本的には偽夏油の説明台詞がメインの回だ。この者が何者で、何を成そうとしているのかを紐解く重要なヒントが散りばめられていたと感じた。今後の展開に置いて伏線となり得る内容も含んでいたので、観ていて気持ちが盛り上がった。

テレビアニメ「呪術廻戦」第46話 場面カット ©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

ストーリー構成

 44話で使われていた東堂と新田のシーンを除き、ほぼ原作通り。

シーンごとの感想など

 今回筆者の諸事情により、いつものように最初から最後までをなぞった細かい感想ではなくシーンを限定して述べていく。

・アバン:冥冥と憂憂のシーンの描写が綺麗

 リアタイ時はびっくりして(今までに無いような雰囲気が急に来たので)気がつかなかったのだが、このシーンの描写の美しさに感嘆してしまった。まず、憂憂の照れる描写がすごい。瞳がきょろきょろと彷徨い、瞬きが多くなる表現が細かい。また、窓に映る景色や冥冥、ワイングラス越しに見えるPC画面が美しい。

・アバン:狭い所で小さくなってる脹相

 ホームのせっまい窪みに小さくお山座りをしている脹相。自分のことをお兄ちゃんと言っていたり、ちょこちょこ可愛らしいところを滲ませてくるなと思った。

・アバン:偽夏油と真人の台詞

 結構お喋りな偽夏油。なまず様の呪霊の解説をしたり、呪霊操術の魅力について語っていた。この喋り方がまぁ胡散臭くて胡散臭くて…。後に述べるが「我ながらタフだね、宿儺の器」と溢したり、真人が「知ってたさ、だって俺はオマエらから生まれたんだから」という言葉を残す。非常に意味深であった。

・アバン:呪霊玉にされる真人

 最後まで全力で抗おうとする姿が意地汚くてよい。それが絵や声からも伝わってくる。

・Aパート:自分で解説しといて笑う偽夏油

 呪霊操術についてぺらぺら解説してくれる偽夏油。途中で自分にツボって笑うところは、「何笑ってんの」と虎杖と全く同じ反応をしてしまった。自分で喋っといて自分におかしくなっちゃった感じが絶妙に気味悪い。

・Aパート:偽夏油vs京都校メンバー

 京都校が連携して畳みかけるのにかすりもしないのが非常に腹立たしい。真依の銃弾に気づいたときの息も乗ってるところも良い。三輪が背後から抜刀しようとしている時の偽夏油の表情も余裕でウゲェとなる。

・Aパート:うずまきの描写

 偽夏油がうずまきを発動したときの禍々しい描写も素晴らしかった。劇場版で夏油が放った時とはまた全然違う雰囲気で面白い。あの真人がうずまきに使われているのもあって、気持ち悪さもアップしている。先の台詞で術式の抽出と言っていたが、ここで三輪に無為転変の塊みたいなのを投げてきたのだということがよく分かる描写だった。

・Aパート:脹相合流

 脹相の台詞から今まで謎だった部分が次々に繋がっていく。ここの高揚感はすごかった。伏線が回収されたすっきりさが最高だ。加茂くんが「私?!」となるのは笑った。

 また、弟を殺させようとした仇を取りに来たという点からも、脹相の行動理念が兄弟愛に基づいたものというのが分かってなんだか一気に脹相が好きになってしまった。「どけ!俺はお兄ちゃんだぞ!!」という台詞もインパクト強くて印象深い。

・Bパート:脹相の戦闘シーン

 ここの戦い方も素晴らしかった。産まれたばかりなのに、洗練された赤血操術を使って巧みに戦う様はめちゃくちゃかっこよい。ただちっとも当たらないのが本当に腹立たしい。先の台詞を裏付けるように、色んな呪霊を使ってひらひらと攻撃を躱す偽夏油。少しくらいは当たってよ!!!と悔しい気持ちになった。「それが弟の前で命を張らない理由になるか?」という台詞もかっこいいが、その後の偽夏油の笑い声がとんでもない嘲笑い加減だった。

 真希が甚爾を見て驚いていたように、加茂も脹相の戦いぶりを見て刺激を受けていた。パワーアップするいい機会になっていればと思うばかりだ。

・Bパート:味方じゃなくてお兄ちゃん

 めちゃくちゃ強そうな敵がまた増えてしまって緊迫した雰囲気が漂っていたのに、「味方でいいんだな?!」「違う!!俺はお兄ちゃんだ」なんてやり取りされたら笑ってしまう。さらっとこういうシーンが挟まれるので呪術界戦は堪らない。

・Bパート:九十九登場

 皆が囚われてしまい、「まずい!!!やられる!!」と思った瞬間に物凄い音と共に現れた九十九由紀。東堂のような頼り甲斐ある背中だ。背丈もあり、体格もいいので直感的に強い…と思ってしまう。東堂のタイプって絶対九十九さん由来でしょうと思ってしまった。

考察・疑問など

・偽夏油と加茂憲倫

 今回の話で偽夏油は加茂憲倫という名前で活動していたことが分かった。ただ、加茂憲倫=本体と捉えていいのかは微妙なところ。加茂憲倫も肉体を利用されていた可能性がある。そしてその予想を裏付けるように、加茂憲倫のカットには額に縫い目があった。ということで、本体はまた別の存在であり、明治前から活動していたという線が濃厚である。偽夏油が加茂憲倫と呪胎九相図の説明をしたのはアニオリ演出ではあるが、よくもまぁあんな風に喋ったな?!と思う程の白々しさだ。全部自分がやったことやろがい!

 また、偽夏油が何故加茂憲倫として活動をしようと思ったのかというのも重要であろう。筆者が予想するには、まず御三家という呪術界での立場が強い環境、そして加茂家の血が欲しかったのでないだろうかと思う。御三家であればその立場を利用して取るに足らない事から上層部しか知り得ない事まで多様な情報収集ができるだろうし、呪具・呪物等何かを物理的に集めることもやり易いだろう。そして加茂家と言えば赤血操術。偽夏油の中身が何に惹かれたのかは不明だが、意図なく乗っ取ることはないだろうから加茂家の血に関しても何等かの利用価値を認めていたに違いない。

ナレーション「加茂憲倫、多くの呪術文化財と共に史上最悪の術師として名を残す、御三家の汚点。彼の知的好奇心は呪霊と人間の間に産まれた子の虜となる。九度の懐妊、九度の堕胎。それらがどのように行われ、その後彼女がどうなってしまったのか、一切の記録は破棄されている」(単行本7巻)

・偽夏油が宿儺の器を創造したのか?

 宿儺の器が生まれるように仕向けたのは偽夏油だった可能性が非常に高い。「我ながら流石というべきか。宿儺の器、タフだね」と言っていたので。未だ偽夏油の目的が分からないが、宿儺の器を創造したというならば”宿儺の復活”を成そうとしていると考えるのが一番妥当だろう(宿儺を完全に殺すために~という線もあるが)。ただ、宿儺の復活を成したいならば何故虎杖に強い肉体主導権を与えたのだろうか?宿儺の乗っ取りが即座にできればもっと簡単に復活できるのに。これが縛りなのかそれとも意図的なものなのかが気になるところである。

・”術式の抽出”で何をしたいのか?

 ”うずまき”の”術式の抽出”に何か利用価値を認めているような話しぶり。術式の抽出で何を成そうとしているのか。加茂憲倫が”多くの呪術文化財”を集めていたことや、偽夏油が呪術に関わる色々なことを解説したり「術式は世界か、いいね素敵だ」などと言っていたことを踏まえるとやっぱりこの人物は呪術というカテゴリに対する知的好奇心は並々ならぬものであると察せられる。とするとだ。術式の抽出という事に関しても、いろんな特級呪霊を集めて術式を抽出してはその真価を自分で確かめてみたい~のような探究心がそうさせているのかもしれない。

・偽夏油と呪霊操術の相性

 偽夏油は恐らくめちゃくちゃ呪霊についても詳しいだろう。先にも述べたが、偽夏油が呪術に対して知的好奇心溢れる人物とすれば納得できる(聞いてもないのに色々解説してくれるし)。となると、この呪霊操術という術式は偽夏油にとっては天職(?)のような能力なのかもしれない。この術式の強さや魅力に気づき、呪霊の特色を理解して活かせる程の知識を有するからだ。そう思うと、偽夏油と呪霊操術の相性はかなりよいのでは…と思ってしまった。

メッセンジャーを残したい理由は?

メッセンジャーを必要とする理由は何だろうか。これから自分が喋ること、成す事を呪術師たちに持ち帰って欲しいということだろうが、その意図は?渋谷事変は偽夏油にとって通過点でしかなく、これからまだ事を起こそうとしているのは明白だろう。渋谷事変でこの規模となると、今後は呪術師全員で戦うレベルの話になると思う。となると「呪術師が全勢力をもって宿儺と戦い敗れた」と言っていた過去の歴史をなぞっていくようである。しっかり準備しといてね~みたいな感じでメッセンジャーを必要としたのだろうか。でも偽夏油にとって何が嬉しいのかは未だ分からない。

・裏梅について

 裏梅は宿儺への忠誠心が非常に高い人物と思われる。恐らく一番の優先事項は宿儺(の復活)。偽夏油へはそこまでで、宿儺復活に必要な人物だから協力しているだけ…のような印象。虎杖の肉体は宿儺の肉体だという考えを持っていて、むしろ虎杖が宿儺の身体を勝手に使っているくらいの気持ちでいそう。

・歌姫の術式ついて

 歌姫はこれまで「できるだけ戦うな」「前線に出ていたら意味がない」と言われているので、、戦闘向きではないが味方にとってメリットの大きい術式を有していると思われる。回復系かバフ系じゃないかな~と予想しているがどうだろうか。今のところ回復系のキャラはちょこちょこ出てきているので、歌姫はバフに特化したキャラである可能性が高いか。某ファンパレでもお世話になっている、与ダメージアップとか被ダメージダウンの効果を付けてくれるのではないかしら…。

・冥冥&日下部

今回の話を見て「冥冥と日下部って呪術廻戦の作中では長生きしそうだな」と感じた。冥冥は生に執着しているようには見えないが、それなりに強いというのとここで殺されるのはちょっとな~みたいな所でちゃんと逃げの手段を持っている。日下部に関してはとりあえず基本的に死にたくはないっていうのとめんどくさいのは嫌という節があるので、あんまり前線には出ずにのらりくらりと躱していきそうである。

・脹相の存在しない記憶

 脹相は術式の影響で血の繋がった兄弟の異変は感知できるという。「だからあの時、脹相は混乱していたのか!」とスッキリしたものの、「でも結局あのホームビデオは存在しない記憶なんじゃん…???」となった。つまるところ、脹相もそれなりに東堂属性を有しているということだろう。東堂が今回の場に居合わせたらどうなっていたのだろうと考えてしまう。すごくややこしいことになりそうである。

■次回、第46話について:偽夏油と九十九

 タイトルに「渋谷事変 閉門」とある通り、渋谷事変の幕引きとなる回であろう。九十九が偽夏油にどういうコミュニケーションを図っていくのかが気になるのと、九十九の戦闘スタイル&強さが少しでも分かれば嬉しいな~と思っている。強そうな九十九さんには今ここで偽夏油と裏梅をとっちめて欲しいが、上手いこと逃げられそうだな~というのが筆者の予想だ。それと獄門疆がどっちの手に渡るのかという点についても注目していきたい。どうせ解放されないが、あのまま偽夏油に持っていかれるのはちょっとムカつくというだけなのだが…。解放条件を握っているのが使用者である偽夏油というのが担保されているならば、獄門疆自体は虎杖たちの手に渡っても偽夏油的には問題ない様に思えるがどうなのだろうか?その辺りにも睨みを効かせておこうと思う。

芥見先生のコメント

 ※投稿され次第、掲載予定※

■アニメーターさんの投稿

 ※アップロード時は割愛。後日更新予定※

以上。