【呪術廻戦】アニメ勢による2期 第38話「揺蕩」の感想など

 ついに10月31日がやって参りましたね!作品としては5年前の今日渋谷事変が起きた訳ですが、今回もいつも通りアニメの感想&考察を述べていきたいと思います。対象話は、10/27(木)放送された呪術廻戦2期第38話となります。ちなみに、ハロウィンの本日呪術廻戦の新ビジュアルの公開や記念特番が放送されます!ファンたちを睡眠不足にさせるスケジュールですが、筆者もできるだけ追っていきたいと思っています。

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下記より、アニメ呪術廻戦・アニメ放映分の単行本のネタバレ及び、筆者の感想&考察要素を含みます。※

参考)単行本で言うとどの部分か?

 単行本12巻 ・第102話 渋谷事変⑳ p.93~p.110

       ・第106話 渋谷事変㉑ p.178~最後まで

 単行本13巻 ・第107話 渋谷事変㉕ ~ 第109話 渋谷事変㉗

ファーストインプレッション:

 作画の雰囲気が冥冥サイドと七海たちサイドで違うのが面白いなと思った。冥冥の方は生っぽい感じで、七海たちの方はそれよりもアニメっぽい感じ。そういえば、1期では回ごとに結構キャラの描き方が結構変わっていたりしていたな~と言うのを思い出した。(アニメではよくある事だが)2期は多少の変化はあるものの、1期よりも描き方がより統一されているように思う。こればっかりは好みの話になるので何が良いという話ではないが、アニメの呪術廻戦という大きな枠組みの中で制作陣の方がいろんな試行錯誤の上作り上げていって下さっているのが良く分かる。

 とは言いつつも、リアタイ後の本当の感想と言えば「冥さん美しい&かっこいい!」、「可愛い呪霊がおじさんになって辛い」、「ナナミン優しいかっこいい!」、「恵ナイス!」、「ナナミンが叫んでいる!」、「甚爾?!」という感じであった。

テレビアニメ「呪術廻戦」第38話 場面カット ©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

ストーリー構成

 ほぼ原作通り。

シーンごとの感想など

・アバン:冥冥&憂憂

 アバンは冥冥たちの戦闘が一区切り着くまでが描かれていた。三石琴乃さん演じるしっとりとした艶のある演技と丁寧な絵作りで、冥冥の美しさが存分に味わえた。特に冥冥を映すアングル、そして目元や口元の描き方がとても魅力的だった。そして冥冥の術式名「黒鳥操術」も明かされた。そして神風(バードストライク)という技が五条悟以外誰も避けられたことがないという説明の時に五条先生が映ったが、「げへへ」みたいな笑い方をしていて笑ってしまった。いいアニオリである。そして領域外に出た冥冥たちを待ち受けていたのは偽夏油(寄生体)。ここのカットがかっこよかった。ぼやっとした視界の中、光を背負い龍っぽい呪霊が揺蕩う様子がこれまた見惚れてしまうほど綺麗だった。そして「やるじゃないか、最近の術師にしては」と意味深な台詞を残してオープニングとなる。ガワは夏油という事もあって、偽夏油がいちいちかっこいいのが悔しい…。中身違うのに、やっぱりかっこいい…。

・Aパート:七海&真希&直毘人vs陀艮①

 合流した七海らは、渋谷駅の構内を歩いていた。「五条悟が封印か……狐につままれたようだ」「私もです。ただ偽物とは言え夏油さんが絡んでる。その辺りに種があるのかと」と会話する直毘人と七海。七海は夏油を偽物と認識しているのだなという事と、偽物とは言えちゃんと夏油”さん”と敬意を払っているのが七海らしいなぁと思う。まぁそう呼ばざるを得ないのだが。

 そして突然ひょっこり現れた呪霊。陀艮というらしい。七海が対応しようとするも、直毘人がすでに接近していてパンチを1撃。速すぎてびっくりした。陀艮は泣いてしまっている。ちょっと可愛いなと思って見ていたら、相当の数の人骨を吹き出す。これは…帳が降りてすぐ吸い込まれていった人たちだろう…。うん…可愛くないかもしれない。そして特級呪霊たちの名前を呼んで花御の名前を口にした瞬間、怒りを爆発させて厳ついおじさんになってしまった。可愛かった呪霊が急におじさんになって辛い。

・Aパート:七海&真希&直毘人vs陀艮②

 陀艮が構内に水を溢れさせ、真希の身体が波に攫われそうになる。あの激流が胸下の水位で迫ってきたが、咄嗟に呪具を柱に刺して上に上がり体勢を整える真希。体幹の強さが伺える。

 そして急に直毘人が「呪霊よ、アニメーションが1秒に何フレームあるか知っているか?」と問う。彼の術式の話というのは分かるが、アニメで描かれている以上メタい台詞になってしまっていてジワジワ来てしまうのと、陀艮は「呪霊ではない。私は陀艮」と答えてお互いに言いたい事を喋り続けていて全く会話になっていないのも笑えてくる。呪術廻戦の小説で、恵が「五条との会話はキャッチボールではなく、打ちっ放しゴルフかバッティングセンターレベルだ」と表現していたが、まさにそんな感じだ。五条同士で会話しているくらい噛み合っていない。

 「呪力過多、術式もまだまだ手数があるな。ならばどうする?」辺りで流れてくるBGMがお洒落で気分が高揚した。その後、陀艮が直毘人に逆転されるがそこからはアニオリになる。直毘人の術式説明だ。彼の術式は「投射呪法」というらしい。1秒を24分割し予め視界で動きを作ってトレースできる事、また触れた物も同じフレームレートで動きを作る必要があり失敗すれば1秒間フリーズするとのこと。リスク説明の時に、作った動きが過度に物理法則や軌道を無視した動きを作れば自らもフリーズするというナレーションが入るのだが、絵コンテの絵に「リテイク!!!!動きつながってません!!」とデカデカと書いてあって笑ってしまった。その後もタイムシートが出てきたりして、アニメでアニメの説明をするという、シュールさ増し増しな感じになっていた。更に「五条悟を覗き最速の術師」という説明があり、直毘人も凄いが五条がどこでもトップを取ってくる感じで改めて規格外なんだな…と。

 ぼけっと見ていたら、陀艮が印を結ぼうとしていてそれを直毘人が阻止したように見えたが、お腹に模様が描かれており領域展開がされてしまった。単行本のおまけページには「邪魔されてしまったので、お腹に呪印を描いて発動しました」と書いてあった。そんなのたまったもんじゃない。初見殺しにも程がある。

・Bパート:七海&真希&直毘人vs陀艮③

 そうこうしている内に、直毘人たちが見たことのある空間に閉じ込められていることが分かる。夏油達が集っていたリゾート地っぽいあの浜辺である。まさか陀艮の領域内だったとは。

 そこからは、必中のお魚式神たちが七海たちを容赦なく襲ってきて思わず目を細めてしまった。ピンチもピンチである。陀艮が真希に手をかざした時、後ろから黒い幕が吹き上がってきた。何と恵のご登場である!!!!!思わず恵っ!!!と歓声を上げてしまった。そして真希の手元に游雲を出現させ、気の利く可愛い後輩ポイントが限界突破する。流石過ぎる!!

 恵は領域展開の押し合いに持ち込み、陀艮の必中効果を除去していた。ここで恵の領域展開が見られるなんて思っても見なかった。両手が塞がって動けない恵(不完全だからであろうか?)に式神を飛ばす陀艮だが、その式神は七海によって薙ぎ払われる。式神の身体が二分されて割けていくところの恵がかっこいいし、ナナミンはニューヘアで更にかっこいい。しかしボロボロで痛々しい姿だ。それなのに「君は私が守ります。領域に集中してください」と告げるナナミンに思わず唸ってしまう。直毘人も右腕が奪われ、全員ギリギリの中で戦闘が再開される。

 恵は只でさえ限界そうな様子なのに、足元に用意した脱出用の穴に皆で飛び込めるようにしていた。なんてできる子なんだ…。七海が「君だけ残るなんてことは無しですよ?」と言うと「命は懸けても捨てる気はありません」と言い切る恵。成長した恵にほっとしたのは私だけではないはず。恵の意図を理解し、七海が2人に「2人共!!集合!!」と叫ぶ。今回ナナミンの色んな姿が見られて脳のキャパシティが限界である。走る2人と追う陀艮。広がる穴に皆で飛び込むぞ!いけー!っと思っていると、外から甚爾が入ってきて、そこでエンディングが流れ始めた。混乱も混乱である。

※恵が助けに入るシーン付近や、最後のナナミンが叫ぶ辺りから甚爾乱入まで、アニメでは台詞をカットしている台詞があるので是非未読の方は確認してみて欲しい。明確に考えていることなどが記述されている。

考察・疑問など

・偽夏油は渋谷事変で何をしようとしている?

 ふと思った。そういえば「獄門疆を見てないといけないから、ここ(ホーム)で待ってるよ^^」と言っていたことを…。だがどうだ、彼は冥冥の方まで来ているではないか。全然ここで待ってるよじゃないのだ。まさか獄門疆をホームに放置して線路を渡ってきたとは思えないし、もう”五条悟の封印”という目的は果たしたも同然なのではなかろうか?なぜそのまま撤収せず、残っているのだろう。まだ何等かの目的が残っているとしか思えない。これ以上何をするというのか…。疑わしいのはやっぱり宿儺関連だ。宿儺の器である虎杖に何かしようとしているのか、宿儺の地雷である恵に何かするつもりなのか…その辺がどうも怪しいなと思う。

・虎杖が呪胎九相図との血縁関係にあるとしたら

 前回の脹相の存在しない記憶のシーンから、脹相と虎杖は本当に兄弟なのかもしれないという可能性が出てきた。ただこれは本当に”可能性の1つ”であって、本当は脹相の妄想だったのかもしれないし、虎杖の能力かもしれない。色んな可能性が残っているので本当に仮の仮だが、もしそうだとしたらと考えると色々思う所がある。

 1)偽夏油が何故呪胎九相図を回収したのか?

 単純に意思疎通のできる特級呪霊を仲間に引き込みたかっただけかもしれないが、偽夏油が胡散臭すぎて全て深読みしたくなってしまう。呪胎九相図と虎杖の関連性に気づいていた上での抜擢だったりするのだろうか?

 2)虎杖が呪霊との混血としたら

 そうだからと言って特にどうという事もないのだが、あの常人離れした身体能力にも納得しやすい気もする。呪霊の血が入っているから身体能力が向上する訳でもなさそうだがまぁ何となく…。

 3)呪霊の子を孕む特異体質の娘と宿儺の関連性

 虎杖が特異体質の娘から産まれていた場合、その娘と宿儺の関連性も気になるところだ。虎杖は宿儺の器だからだ。見覚えのない懐妊と言っていたので本人に直接的な関与はなかったにしろ、何か間接的な繋がりがあったのかもしれない。

・宿儺の術式とは

 五条がその内宿儺の術式が刻まれると言っていた。今までの感じやPVからすると、宿儺は炎っぽい能力を有していると思われるがどのような能力なのか気になる。

・甚爾乱入

 頭を抱えたくなるほどのバッドタイミングで入ってきた甚爾。恵がせっかく広げた出口が塞がってしまいそうじゃないか。領域内にいた皆がどうなってしまうのか心配でならない。そして何と言っても、あの場に乱入した甚爾は今後どんな動きをするのだろうか?復活後に彼がどんな行動を取ってきたのかを考えてみると面白いかもしれない。

 一先ず明確に描かれていたのは、自分に指図してきた術師であるオガミ婆を倒した事。その後はどんな行動をしてきたのだろうか。元々そこそこ血の気が多い性格にも見えるので、状況も掴みつつ「鈍った身体を解すか~」くらいの感じで目に付いた呪霊・術師と戦闘しそうではあるが...見返りなくそんなことするのかな~というのも正直ある。夏油らとの関係性も気にはなるが、早々に手を組むような性格には見えない。本当に単独行動でかき回してくる可能性のが大きそうである。まぁ一旦はとりあえずあの場にいる人間を見境なく襲うのではないかな~というのが筆者の予想である。

・甚爾を見た皆の反応は?

甚爾を見たそれぞれの反応も気になる。少なくとも直毘人は甚爾と気がつくであろう。

・偽夏油(寄生体)はいつから生きているのか?

 以前、偽夏油について考察した際に彼はかなり前から目的のために動いているのでは?と記述した。かなり前というのは、呪術全盛の平安時代だったかもしれないし、加茂憲倫の活動していた明治時代かもしれない、はたまた別の時代かもしれない。少なくとも、あの術式そしてあの用意周到さからはかなりの年月をかけて計画を企ててきたということが伺える。そして今回冥冥に対して発した「やるじゃないか、最近の術師にしては」という台詞は、これを裏付ける台詞として捉えてもいい気がする。

・冥冥たちが心配

 ついに偽夏油(寄生体)と対峙することになった冥冥と憂憂。今のところ冥冥は偽物の可能性が高いと見ている。そして彼を筆頭に今回の事件を起こしたことも勘づいている。恐らく冥冥はできるだけ寄生体の目的や行動の意図を把握しようと探りを入れつつ戦闘をするであろう。偽物と勘づいていても、あくまで夏油本人として接していく気がする。しかし相手は名前すら明かされていない胡散臭いキャラクターだ。冥冥の思考もそこそこ読めている気もするし、当然自分が倒されるシナリオなんてのは1mmも許さないであろう。そうなるとどうしても冥冥と憂憂の安否が気がかりだ。ある程度踏ん張ってくれるはずだし冥冥たちに勝ってほしいが、それ以上に偽夏油がここで負けるはずがないだろうというのが大きくて不安になる。

・五条が強過ぎる

 登場していないのに、五条が如何に特殊な存在なのかが浮き彫りになってくる。五条悟が産まれて世界のバランスが変化したと言っていたが、本当にその通りなんだなというのが分かる。

おまけ:ナナミンのニューヘア

 本人は必死に戦っているし、何なら深手を負っているので不謹慎極まりないのだが、髪を下ろした七海がかっこよすぎる。第38話はいつものバッチリ決まったナナミンも見れるし、乱れ髪のナナミンも見れるしで一度で二度美味しい。後ろの刈り上げの感じといい、五条先生と似た髪型だなと思ったのでこうやってニューヘアのナナミンが見れるのがちょっと意外である。芥見先生が「五条と髪型が被る」と言いそうだからだ。

おまけ:全員(禪院)集合

 リアタイで初見視聴を終え、二度目で思ったのだが七海が「集合!」と呼び掛けているのは2人とも禪院だ。全員とは言ってないが、勝手に「禅院とかけているのか…?」と思ってしまってちょっと面白かったし、集まってきたのが真希&直毘人だけでなく甚爾まで来てしまったので本当に”禪院”集合だなと。真依がいないのが残念(?)である。というか真依を含めた京都校の子たちはいつ来るのだろうか?筆者はとにかく東堂を心待ちにしている。ちなみに筆者の予想は、23:00以降と思っている(リンク)。単行本12巻は22:04~22:25までの話なので、京都校のメンバーが来てくれるとしても数話先の話と想像できる。早くて単行本13巻の終わり辺り~14巻くらいであろうか。

■次回、第39話について

 言わずもがな甚爾の登場により、どのようなバトルになっていくのかが見どころであろう。ただいくら低倍速にしても、目を見開く恵たち、両耳を塞ぐ真希、陀艮、式神、甚爾 くらいしかなくてヒントがまるでない。これは次回面白い事がたくさん起こりそうである。あの状況に甚爾が加入するのは本当に炎上している中にガソリンを放り込むような感じなので物凄く不安である。あと元々甚爾が振り回していた游雲があるので、一刻も早く武器庫に仕舞ってほしい所である。絶対お父さんに持たせてはいけない。

芥見先生のコメント

■アニメーターさんの投稿

 

以上。