僕のヒーローアカデミア(アニメ)を観た感想など

※本記事は、僕のヒーローアカデミアの5期110話まで観た筆者による感想文です。そこまでのネタバレや、筆者の考察等も含まれますのでご注意ください。

■感想:

 皆がいろんな”個性”を持っていて、それぞれが己の個性を活かしているというテーマ自体、個人的に好きだな~と思った。(ちなみに無個性も個性の一つだと私は考えている。)そして何といってもキャラが本当に多いので、覚えるのが大変だった!この子の名前と個性はなんだっけ…と公式HPのキャラクターページを何度見たことか…。でもそれが楽しい。キャラクターのデザインも可愛らしくて、見てて飽きない。また、現在5期まで放送されているが、どの主題歌も魅力的でよい。何というか、誰もが持っている少年心のようなものを擽られる。後ほど後述するが、伏線(?)っぽいものもちょくちょく散りばめられているので、色々と考えながらも視聴できる。総じて、見て良かったアニメだなと思った。

 2点だけちょっとネガティブな感想になるが、記録しておこうと思う。まず1点目は物語の構成に関してだが、基本的に学生生活が物語のベースで、各行事やイベント毎に何かしらヴィランが襲ってくるというパターンの繰り返しである。仕方がないとは思うがそこは少しだけ飽きてしまうというか、刺激が足りないような気はした。とは言っても、生徒たちの成長や新しいキャラの登場、各々の背景等が分かってくるという変化点があるので、無理なくついて行けると思った。2点目は、デクが余りにも自己犠牲的で、見ていて辛いし疑問に思うことが多々あったという点である。特に4期までは一人で突っ走って敵対し、自分の身体が耐えられる以上の力を出してしまうシーンが多く、腕も足もボロボロな姿をよく見かけた。これをもし美談として描いているのなら心配だなあと思ってしまうのだ。敵に勝っても素直に喜べないのだ。どういう意図で自己犠牲的なデクを描いたのか、これはヒロアカを今後も追ってみないと分からないことかもしれない。

■好きなシーン:

・思いつめるデクを元気づけようとする飯田くん&轟くん

 4期70話で、エリちゃんの件とオールマイトの件で悩むデク。しかしどちらも気軽に話していい内容でもなく、どちらも重たい話で、一人で抱えるにはかなり苦しかったと思う。昼食中、そんなデクの様子がおかしいと察する飯田くんと轟くん。飯田くんの「本当にどうしようもなくなったら言ってくれ。友達だろ。」(以前、飯田くんが悩んでいた時にデクがかけた言葉)という台詞でまずジ~~~ン。そして相談することはできないけど、飯田くんの言葉に涙をポロポロ流しながら頑張ってご飯を頬張るデク。それを見て、自分のお昼ご飯を分けようとする轟くんと飯田くん。デクが周りに話せないような悩みを抱えて苦しんでいるということを察したのだろう。でも敢えて詮索せずにとったのがこの行動。この...言葉にはしないけど行動で思い合っているような描写、好きなんですよね…。ほろりと来たシーンであった。

・ホークス&エンデヴァーvs.脳無

 4期87話~5期90話にかけての戦いだが、まず自身が好きなキャラが共闘しているという時点で、好きなシーン入り待ったなし。そう、私はホークスとエンデヴァーが大好きなのである。またこの二人、共闘してはいるのだが、立場を考えると色々複雑で…うーん…色々考えさせられる1戦なのである。そういう、味があるという意味でも好き。エンデヴァーは純粋に脳無を止めようと戦っている。ホークスはエンデヴァーと共闘しているように見えて、(荼毘から聞いていた話とは違っていたにしろ)脳無の性能テストに手を貸すという点では“仕掛けている側”なのだ。もうこの時点のホークスはヴィラン連合にスパイとして取り入っているので、ヴィラン連合に向ける顔と、ヒーロー側に向ける顔との2面を分けて行動している訳で…上手いことどっちの信頼も担保できるように行動しているのが器用だなと思うし、でもそれをこなしているホークスの精神的負担を考えると切ない。そしてホークスがエンデヴァーに対して何を想っているのか垣間見えるのも、この戦いが好きな理由の1つである。

・エンデヴァー&インターン生vs.エンディングの戦闘後

 5期106話で、エンデヴァーの手によって自分の人生を終わらせて欲しいと願う過激なエンデヴァー支持者(?)のエンディングは、エンデヴァーの息子である夏雄を人質にとる。エンデヴァーは助けようと敵対するのだが、夏雄の表情を見て手が止まってしまう。そこでインターン生3人が畳みかけて無事、夏雄は救出される。するとすぐに、エンデヴァーが駆け寄って(息を切らしてるのもポイント)夏雄を抱きしめるのだが、ふと我に返って「怪我は?!」と確認するのだ。ここが物凄く好きである。ヒーローとしてではなくて父親としての自分が前に出てきてしまったというのが分かる、エンデヴァーの不器用だけど素直なところが垣間見えるいいシーンではないだろうか。(即座に敵や被害状況を確認する爆豪くんが、エンデヴァーと違ってすごく冷静に見えますね。)

おまけ:

・相澤先生、たまに意外な言い回しをするので油断ならない。4期の78話で、「エリちゃんのことは、お医者さんに委ねるしかない」とデクに声をかけるが、ここで「お、お医者さん…????」となった人、絶対いるはず。医者とか言いそうなのに、お医者さんなんだ…フーン……???となった。相澤先生、カワイイ。

・ホークス推しとしては、彼が出ているシーンが全て好きなシーンになってしまうが...特に「一位ってどんな気分なんすか?」と舞台上でエンデヴァーにちょっかいを出して、エンデヴァーに「ふんっ」と目で射なされてお口チャック。そしてエッジショットの発言に「それ聞いて誰が喜びます???」とさっき閉じたばかりのチャックを早々に開けていく。いい。このお口チャックの開閉、いい!落ち着きないところもいい!中村悠一さん、本当に余裕たっぷりの飄々とした、煽りキャラが似合いますよね~。ホークスの圧倒的なプロ後輩感が最高です。何といっても推しの2人が揃って登場しているシーンを見ると元気が出る。心の栄養。

※下記、伏線なのか私の気にしすぎなのか分からないが、現時点で気になっていること及び自身の見解をまとめておこうと思う。

■気になること:

1)第1話に登場する医師

 この前、一周見終わったので好きな回を見直すか~と思って第一話を見ていたのだが、デクとデクの母親に無個性だよと伝えたあの医師…5期の108話に出てきた「ウジコ ダルマ(仮名)」に酷似していないか…?ひげのアグレッシブさが前者にはないことと、眼鏡のデザインが異なるので同一人物じゃないのかもしれないが、何か関係があるようにしか見えない。一応声優さんが一致していればその説は濃厚なのではと思い、各回のエンディングも確認したのだが、第一話の方は医師のキャスト名が明記されていない!うーん…これは敢えてなのかそれとも特に意味はなく、モブなので省略?そんなことあるのだろうか。正直、同一人物だとして何かが分かるという訳ではないのだが、気になっている。(全然関係ない人だったりして)まあ、予想が当たっていたとしても、「表向きは町の医師として働いているが、それは裏で真意を遂げるための仮の姿であった」とかそれくらいの推測しかできない。

2)内通者はいるのか?

 5期101話で、校長先生が「雄英を全寮性にしてから4か月。誰もおかしな様子はないさ。」「この先連合に動きがあったとして、そこで何もなければ(生徒に内通者はいないと判断できる)」とオールマイトと塚内に告げている。内通者はいるんだろうか…YESなら誰なのだろうか。

3)荼毘について

 荼毘、アニメを見る前からキャラデザが心に刺さって(特に口元のツギハギが好き)特別視しているキャラの一人なのだが…なんだかとっても含みのあるキャラではないだろうか…。名前も「今は荼毘で通してる」だなんて言っているし。私は個人的に、①荼毘の過去、②荼毘とホークスが接触したきっかけと、③荼毘と轟家との関係性が気になっている。

 ①は、5期90話にて、「(遺族の気持ちを)考えすぎてイカレたよ」と目元から滲んだ血を拭いながら呟いている。こんなこと言われたら荼毘の過去に関心が向かない訳がない。一体何があったんでしょうねぇ…。②に関しては、もしかして元々顔見知りだったりするのだろうか?5期辺りからホークスの過去をチラつかせる描写が点在しているが、例の幼少期のイベント時に荼毘もその場にいたとか?違うかしら。とりあえず、ホークスと荼毘が手を組もうとなったきっかけの話が早く見たい!③は、荼毘がやたら匂わせるような表情・セリフを轟親子に対して投げかけている点と、5期110話で外典に「お前の身体、さっきから焦げ臭いんだよ」「そのただれて剥がれ落ちそうな皮膚…お前、長く戦えないんだろう?己の炎で身を焼かれるから」と指摘されていた点、そして荼毘の瞳の色が焦凍くんの右目、エンデヴァーの両目と似た色味である点の大きく3点が理由で気になっている。

 ・荼毘の匂わせシーン

 3期の45話:Mr.コンプレスによってちっさい粒にされてしまった常闇くんと爆豪くんを取り返そうと、障子くんと焦凍くんが手を伸ばすシーン。荼毘が爆豪くんを横取りしながら「悲しいなァ…轟…焦凍…」と、それはもうわざとらし~~~く言っているのだ。

 5期の89話、90話:エンデヴァーとホークスがなんとか脳無に勝利して、ホッと息をついたところに荼毘が現れるのだが、エンデヴァーに対してこう言うのだ「まぁ、とりあえず…初めましてかな。エンデヴァー(ニヤァ)」と。ん~意味深な言い方!絶対に初めましてじゃない!一方エンデヴァーは特に含みを感じさせるような態度は取っていない。敵として荼毘を認知している程度に思える。そして、その場から消える際に放ったセリフが「また今度なNo.1。いずれ話せる機会が来るだろう…その時まで…せいぜい頑張れ!死ぬんじゃねえぞ!轟炎司!!」で、めちゃくちゃ声を張ってこの言葉を吐き捨てていくのだ。いつも省エネな感じの荼毘がこんなに声を荒げて、しかも”初対面”だと言っているのにフルネームでこんなに煽るようなことを言って…こんなの絶対に過去エンデヴァーと何かあったに違いない。(全然なかったらどうしよう)

 ・荼毘の弱点?のシーン

 上記で述べた5期のあのシーンを見て、「なんかデジャブ…」と思ったのだ。4期の88話で、エンデヴァーが脳無と戦っている際に「だいぶ熱が籠ってきた」「体温が上昇し、身体機能の低下を招く…」「俺の身体は熱が籠り続ける。だからお前(冷)を…だからお前達(轟家の子どもたち)を…だからお前(焦凍)を…」と言う台詞がある。つまりエンデヴァーの炎は、強力な攻撃力の裏に自身に熱が籠ってしまうという欠点があるのだ。そんな欠点を補う意味で、氷の力を備えた子どもが理想だったのだろう。この二人の個性に潜んでいる欠点、なんだか似ているような気がするのだ…。

 ・瞳について

 荼毘の目の色はエンデヴァーと焦凍くんの瞳の色にそっくりなのだ。目以外がモノトーンなので余計に目に付く。考えすぎかしら。(そんなこと言ったらスナッチも似たような瞳なので、考えすぎなのかもしれない。)

4)轟家の子どもについて

 5期の105話辺りで轟家の事情が垣間見えるが、轟家の子どもでまだはっきり触れられていない子がいる。1人目は轟トウヤ。エンデヴァーも何やら思いがあるようで、「最近同じ夢を見る。妻と子らが楽しそうに食卓を囲んでいる…その中にお前もいてほしかった」と言っているシーンがある。ちょっと気になったのは、トウヤはオール白髪なのに瞳が青いところ。基本的に轟家の皆さんを見た感じ、氷属性(=母型)は白髪でグレーの瞳、炎属性(=父型)は赤髪で青い瞳という規則性があるように思えるが、それをデフォルトに考えるとトウヤくんは異例なのである。一体生前はどんな子だったのだろうか…あれだけはっきり描かれているので、過去も触れてくれるのではと思いたいが…。2人目は、オール赤髪の子ども。この子もいたはずなのに一切触れられていない。2期23話の回想で、焦凍くんがエンデヴァーに「焦凍見るな。あれらはお前とは違う世界の人間だ」と連れられている手前には、庭でわいわい遊ぶ轟家の子供たち。そこに件の赤髪の子がいるのだ。一体誰…そして不自然に触れられていないのには理由があるのだろうか。

5)エンデヴァーの今後

 エンデヴァー、良いキャラですよね。(唐突)きっと彼は色々考えていることがあるのだろう。だけれども、不幸にも彼の不器用さが働いてちょっとこじれてしまっているところとか、すごく人間味があって良いな~と思う。過去、自身が家族にしたことを受け入れて償いたいと言っているエンデヴァー。5期の106話でも、家族には引っ越しをさせて自分はここに残ると伝えている。家族を想う余り、家族を自分から遠ざけようとしているというか…それが空振りしそうというか…そういう空気を感じる。エンデヴァーの今後が少し心配である。轟家、幸せになってくれ…頼む!!!

6)ホークスの過去と今後

 ホークスの過去、いつ明らかになるのだろうか!気になるのは、大事故から人々を救った幼少期のエピソード。そしてエンデヴァーをどう思っているのかについて。後者に関しては、幼少期にエンデヴァーの人形を抱えてるのが印象的で、どういう経緯でその人形を手に入れたんだろうかとか子どもの頃から今まで、エンデヴァーに対してどういう思いを寄せているのか大変気になる。5期87話にて「新たなリーダー(精神的支柱)は今絶対に必要だと考えています。」とエンデヴァーに告げるホークスを見ると、彼にとってエンデヴァーはある種、精神的に支えてくれた存在だったりするのではないだろうかと思った。単なる想像だが。ただ難しいのは、ホークスは表面に出している態度と、内面で考えていることが一致しないことの多いキャラなので、心情を想像するのに骨が折れる。(でもそういうキャラが大好き!)少なからず、尊敬という感情を抱いていることは明確であろう。そしてエンデヴァーの姿を客観的に見守ってきた一人であることも確実だと思う。表上、エンデヴァーの周りをウロチョロして…ちょっかいを出しては小突かれ…みたいな可愛い後輩ムーブをとっているが、きっといろいろ思いはあるのだろうなと考えると非常に熱い。

 そして今後について。杞憂だといいがすごく心配。いくらホークスとはいっても、敵部隊にスパイとして乗り込むのは相当なハイリスク。普段あんな飄々としているからこそ、なんだか嫌な予感がプンプンするのだ。万が一荼毘と一線交えるだなんてことがあった暁には………。ホークスはNo.2なだけあって強いには強いのだろうけども、どっちかと言うと索敵とか偵察とか補助とか、全体を俯瞰してサポートするようなポジションが生える個性だと思う。パワー勝負は向いていなさそうだし、荼毘なんてまさに天敵なのでは。羽を燃やされたらアウトでしょうに。荼毘も推しだが、ホークスと戦うような未来が来ませんように…!(ちょっとだけ見てみたい気もするけど)

7)ベストジーニストについて

 5期の102話で、ホークスがベストジーニストの「(ヒーロー活動について)そろそろ露出していくつもりだよ。私の矯正を待っている者が大勢いる。」という言葉に対して、「そうですか…それは残念です…」と羽の剣を出しながら背後から投げかけている。中村悠一さんの意味深な演技と、BGMも相まって、不穏な匂いがプンプンなシーンであった。そのシーンの後に大きい鞄を抱えてばっさばっさ空を飛んでいるホークス。そして「人ん覚悟ば無下にせんで欲しか」と呟いている。その鞄の中身…ちょっと拝見させて頂いてもよろしいでしょうか…一体何が入っているんですか…。教えてホークス。

 

といった具合で、簡単ではあるが現時点でのヒロアカへの思いは締めくくろうと思う。

気になる点がどうなってくるのか、好きなキャラたちが今後どんな活躍をするのか…非常に楽しみである。

 

以上!