【呪術廻戦】神回!!アニメ勢による2期 第41話「霹靂-弐-」の感想など【宿儺の考察多め】

 11/16(木)に呪術廻戦2期第41話が放送されました。最近ずっと神回が続いていますね!いつも通りアニメ勢の筆者が感想や考察などを語っていきます。

下記より、アニメ呪術廻戦・アニメ放映分の単行本のネタバレ及び、筆者の感想&考察要素を含みます。※

参考)単行本で言うとどの部分か?

 単行本14巻 ・第117話 渋谷事変㉟~第120話 渋谷事変㊳ p.95まで

ファーストインプレッション: まるで映画のよう

 2期、神回が多すぎやしないか?と思ってきた。今回は前編シネマスコープで描かれていたというのもあるのだが、もう…話のまとまり方や演出や作画やら全部ひっくるめて映画1本観たのかなという程の1話だった。映画にしたってこのクオリティはすごいくらいだ。冒頭はおじいちゃんの遺言から始まり最後は虎杖のしんどいシーンという点から、呪術廻戦を1話から観てきたからこそ分かるこの…どうしようもない絶望感。友人から「呪術廻戦ってこれで一旦終わるの?」と聞かれるくらいまとまりのある話で、ある意味一つの区切りだったのかなという1話だった。筆者的にどんな区切りと捉えたかというと、“もうこっからは本腰入れて地獄ですよ”という区切りと思っている。

テレビアニメ「呪術廻戦」第41話 場面カット ©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

ストーリー構成

 タイトル前はアニオリの演出で、以降は多少の入れ替えはあったもののほぼ原作通り。そして、今回はオープニングなしの特殊構成だった。

シーンごとの感想など

・Aパート:遺言の回想

 「悠仁、オマエは強いから人を助けろ」というおじいちゃんの言葉、それに耳を傾ける虎杖の横顔、そしてそれが現在の宿儺の横顔に切り替わるという演出からスタートした。辺りは焼かれ、渋谷だと言われてもピンと来ないほどの有様だ。もうここだけでしんどい。疑いようのない善人で、祖父の遺言から「できるだけ多くの人を助け、多くの人に囲まれて死にたい」と願い、宿儺の指を全部食べて死ぬことを選んだ虎杖という少年にはあんまりな展開である。

・Aパート:恵の術式

 時間軸が渋谷事変に戻ってからはシネマスコープに。タイトル後は恵の視点から始まった。全体的に彩度が抑えられており、恵の血痕が鮮やかに浮かび上がっている。重面が「でもその出血じゃあ(以後省略)」と言ったときに、カメラが下がり血痕を画角に入れるというカメラワークもお洒落だ。ボロボロの状態で重面に術式について説明する恵。時間稼ぎだろうか。調伏するためにならどの式神でも呼べるという事を開示した恵は、あのポーズを取る。ついに奥の手というやつをやるんだなという緊張感が走る。

・Aパート:五条との会話(回想)

 かつて五条家と禪院家の当主が御前試合で本気で戦い死んだという話が挟まれた。十種影法術は六眼+無下限呪術使いにも匹敵するような能力なのだと五条は恵に伝えたのだ。自分に続く優秀な術師を育てていきたい、強くなって欲しいという五条の想いが伝わってくる。

・Aパート:布瑠部由良由良の開始&宿儺

 恵が布瑠部由良由良をするまでの演出も素敵だった。そして何かを察知する宿儺。裏梅に急用だと言い、「俺が自由になるのもそう遠い話ではない」と告げる。恵を利用して…と暗に言っているようなものである。「ゆめ準備を怠るな」という言葉にはっとする裏梅が若干気になった。何だったのだろうか。

・Aパート:魔虚羅の召喚

 恵が式神を呼び出すシーンも圧巻だ。異様な空気が感じられる。そして玉犬と蝦蟇っぽい式神たちが呼び出され、なんだか物凄く巨体な式神がパッと浮かび上がった。そして重面を強制的に調伏の儀式に巻き込み、相打ちを狙った戦術を仕掛けたことが明かされる。虎杖と交わした「またな」「応」の台詞が脳裏に過るような演出で、「またなって言ったじゃん恵!!(;_;)」と眉間に皺が寄ってしまう。そして恵は「おいクソ野郎、先に逝く。せいぜい頑張れ」と言い残し、魔虚羅に頭を打たれてぐったりと壁に寄りかかってしまう。

 重面も頭からぐしゃりとやられたかと思った瞬間、彼の術式の説明が入った。日常の奇跡を記憶から末梢して蓄え、目元の紋様に現れる。その紋様は命に係わる局面で発動されるらしい。といっても七海との戦いで使い果たしたので残機0だが。今回は純粋にラッキーと言ったところで、超ギリギリで重面は宿儺に助けられる。

・Aパート:宿儺の思惑

 状況を瞬時に理解した宿儺は、”恵を生かす”ために重面を生かしたまま魔虚羅を倒し、調伏の儀を無効にする”という算段を立てる。仮死状態の恵に「死ぬな、オマエにはまだやってもらわねばならんことがある」と告げ、反転術式っぽい術を施した。そして味見といったところだなと言いながら戦闘開始となる。

・Bパート:宿儺vs魔虚羅

 ここからは戦闘シーンが続くのだが、映像が凄すぎて目で追うのがやっとであった。視覚情報を処理するのにいっぱいいっぱいで、途中の説明だとか、宿儺が何を喋っていたのか、ぶっちゃけ右から左状態だ。

 冒頭の30秒だけでも凄すぎてポカーンとしてしまった。そして絵がゆっくりになったと思ったら、宿儺がコーラ(?)とポップコーンを両手に持って出てきたものだから、さらに頭のキャパシティが圧迫された。このアニオリには宿儺への愛(?)を感じる。

 ビルが崩壊したり、物凄い量の車が放り出されたり、もう渋谷はお終いだ…と思う程のダイナミックさ。そして瞬きしている暇がないくらいのスピード感で戦闘シーンが進んでいくのだが、原作と比較するととんでもないくらいに肉付けされている。無料で毎週観ていい類の物じゃない!と感じる。戦い方や、細やかな仕草等々、想像力豊かな方達が作ってくださったんだな…と感嘆してしまう。

 一般人が避難している様子や、棘の姿も確認できた。そして重面が逃げようとしたところに車が上から降ってきて、怯え震えている。あんな好き勝手に暴れてる傍らには、非術師や高専の仲間達がいるのだと思うと怖くて仕方がない…。棘は無事だろうか。

 車だけではなく建物も吹き飛び始め、周囲の人が巻き込まれていく様子も表現されている。宿儺って首にも口出せるんだな…と、もはや本筋とは関係のないところに目が行ってしまう。かっこいいBGMと共に空中戦が始まり、宿儺の街を上手く使った動きにも感動してしまう。本当に劇場版レベルである。

 終いには電車も空に舞い始め、更に戦闘規模は大きくなる。宿儺が「やってくれたな!!」と言っていたが、目で追うだけで精一杯な筆者は「なにが!!??」という感想しか出てこない。屋内に飛ばされて、空中で回転しながら斬撃を放つ宿儺の動きもかっこよかった。「見えてるな!俺の術が!!」とゲラゲラ笑いながら言っているというのにも、これまた「何?!分からない!!!」と困惑。初見には厳しい戦闘シーンである。見直して勉強します。

 飛行機は落ちてくるし、ビルは倒れるしでもう大災害レベルになってくる。そりゃあ魔虚羅を調伏できた術師がいない訳だ。レベルがおかしい。魔虚羅の能力は「あらゆる事象への適応。最強の後出し虫拳」ということが宿儺の分析から明かされるも、「あの時(指3本分)の俺なら敗れていたかもしれんな」という事から今の宿儺なら余裕で勝てるレベルなのだということも分かった。ずっと楽しそうだが、宿儺的に何%くらいのつもりで戦っているのだろうか…。3本分で負けていた“かも“レベルなので、15本の今では20%くらいの力なのだろうか。化け物すぎる。

・Bパート:宿儺の領域展開

 作中2度目の伏魔御廚子が展開され、ナレーションで「“伏魔御廚子”は他の物の領域とは異なり結界で空間を分断しない。結界を閉じず、生得領域を具現化することはキャンバスを用いず空に絵を描くに等しい。正に神業」という説明が入る。これもリアタイ時は「????」となっていた。五条先生の無下限呪術の説明よりも理解できなかった。しかも効果範囲は200mにも及ぶと…とんでもなくヤバい事は伝わった。

 必中効果の説明時に、非術師の手には「捌」スマホには「解」が当たっており、説明の内容が言葉と絵からよく分かる。この辺の説明もリアタイ時はボケっと聞いていたが、つまるところ魔虚羅を倒すには”初見の技にて適応前に屠る”しかないと。「捌」は魔虚羅にとって初見なので見込みはあるが、「斬撃」自体に適応されたら「捌」も無効となるという。あの攻撃を受けて魔虚羅は立ち上がっていたし、その様子を見た宿儺は炎に切り替えていたので、魔虚羅は斬撃自体に適応していたので「捌」も「解」も無効だったということと理解した。そして宿儺の炎の能力で街が溶け始め、フーガが放たれる。もう神同士の戦いかなと思うほどの規模感である。

・Bパート:魔虚羅戦の終了

 唖然とする虎杖が数秒映し出され、次には重面を2枚おろしにする宿儺が映し出された。「生き延びた」と言いながら殺される姿は何とも皮肉なものである。そして宿儺は恵を硝子たちのもとへ届けその場を去る。夜蛾は、宿儺なのかもしれないと勘づいているようだ。

 そして宿儺はニヤリと笑って「小僧、せいぜい噛み締めろ」と言い、虎杖に主導権が返ってくる。わざわざ平らになった場所に移動してタイムリミットを迎えるのが本当に憎たらしい。画面に映る数々の惨劇。やはり記憶は完全でないにしろ残っているようだった。宿儺の「オマエがいるから人が死ぬんだよ」という台詞が脳裏に過るようだ。地面に這いつくばって吐いてしまう虎杖も痛々しくて見てられない。血痕が付くほどアスファルトを引っ掻き、「死ねよ!自分だけ、自分だけ!!」と泣き叫ぶシーンも辛すぎる。そして畳みかけるようにかかるオープニングのSPECIALZ。「you are my special」という冒頭の歌詞が恐ろしい。この悪魔的演出を考えた方誰…と思うし、なんでこんな酷い事するの…と言いたくなってしまう。そして曲と共に渋谷の惨状を1カット1カット振り返るように映してくるのも悪趣味である。こんな心も壊れそうな状況なのに尚また立ち上がって戦おうとする虎杖。辛い方向に覚醒してしまったなという感じである。今後も絶望的展開が待っていそうである。

・Bパート:七海

 渋谷の地下街と思しき場所に静かな足音が鳴り響き、映し出されたのは左上半身に重度の火傷を負った七海だった。こんな状態でも歩き続ける姿が痛ましく辛い。

考察・疑問など

・五条と恵の関係性を知るほど、今後の展開が不穏

 この2人の濃い因縁というか…そういうのを感じさせる情報が今回開示された。約400年くらい前に”六眼持ちの無下限呪術師”と”十種影法術師”がお互い本気で戦い、双方命を落としたと…。そもそも、五条が何百年ぶりの~と呼ばれる存在なので、もしかすると先代の”六眼持ちの無下限呪術師”とはこの会話で出てきた者なのかもしれない。恵の方はどうか分からないが、”十種影法術師”も珍しい術式だと思う。つまるところ、この能力を持った2人が同じ時代に存在しているということ自体がとてつもなくレアケースなのではないか

 そして、五条は「僕を倒せる可能性が恵にはあるんだよ」と暗に諭している。恵は「いやいや、そうは言っても…」といった具合で否定しているが、どうも…どうも怪しい…。単純にポジティブな意味で恵が「最強の五条悟を超える可能性がある」と捉える事もできるが、筆者はどうも素直に受け止められない。これは地獄の創造者、芥見先生の特大なヒントなのかもしれない…と思うのだ。

 というのも、以前から述べている通り恵は宿儺にとって切り札と成り得る存在で、必ずどこかのタイミングで恵を利用し、”自由”になろうとするだろう。そうなった場合、復活した宿儺の相手をしないといけないのは五条である。呪術師として最強と謳われる五条が相手をしなければ、一体誰が対応できるのか?という、立場的な義務でもある。そして五条自身も、宿儺を何とかする自信がそこそこある&説得力があるからこそ虎杖の死刑を延期できているのだ。いずれ絶対宿儺は復活するだろうし、その時に五条が抑えにかかるだろう。

 また、宿儺が”十種影法術”を悪用する可能性は大であろう。そうなった時に過るのが、今回の下記のやり取りである。もし恵の能力を使って五条を追い込むような事が起きたら…とんでもない地獄展開ではないだろうか。しんどすぎるが、あり得なくもなさそうだし、こんな会話が挟み込まれるとどんどん裏付けされていくようである。

 恵の父親を倒し、取り残された恵と津美紀を養い育て、生徒と先生という関係を紡いできた五条と恵は、もうただの師弟関係には当てはまらない程である。客観的に見たら親子兼子弟みたいな感じであろう。そんな2人がもし…と想像するだけで辛くて泣ける。杞憂だといいのだが。まぁ、まずは五条がその時が来るまでに獄門疆から出てこないと実現しない話だが、何となく…最悪のタイミングで解放されそうなんだよな…といったところである。

五条「なんで五条家と禪院家が仲悪いか知ってる?」

恵 「そもそも仲悪かったんですか?」

五条「もーバチバチよ」

 「江戸時代?慶長?忘れたけどそん時の当主同士がね、御前試合で本気で殴り合って両方死んだの

恵 「そん時の当主って……」

五条「僕と同じ六眼持ちの無下限呪術使い。ちなみに相手の術式は恵と同じ”十種影法術”

 「僕の言いたいこと分かる?

恵 「だからってアンタに勝てる術師になれるかよ」(単行本14巻)

・宿儺の計画とは?

 今回の話で、確実に恵を利用しようとしていることが分かった。具体的にどう利用するのかというのが次に考えるべきポイントだろう。宿儺は登場シーンも台詞も少ない分、発する言葉や行動は大変重要な情報源で、本人の様子からも嘘は言っていないと思われる。つまり、宿儺の発言や行動は全て本意に沿ったものである可能性が非常に高い。という事で、今までの宿儺の発言&行動から特に重要そうな部分をピックアップした。

発言

宿儺「クソ!まただ!のっとれない!!抑え込まれる。この虎杖悠仁とかいう小僧、一体何者だ?!」(単行本1巻)

宿儺「オマエの式神、影を媒体にしているのか。フム、分からんな。(呪符を使うありきたりな術式ではない。応用も利く。)オマエあの時何故逃げた。宝の持ち腐れだな。」(単行本2巻)

宿儺「オマエが条件を呑めば、心臓を治し生き返らせてやる」

宿儺「事情が変わったのだ。近い内面白いモノが見れるぞ(恵の絵が背景)

宿儺「条件は2つ。①俺が“契闊”と唱えたら1分間体を明け渡すこと、そして②この約束を忘れること

宿儺「ならばその1分間誰も殺さんし傷つけんと約束しよう。これでいいだろう」(単行本2巻)

宿儺「俺が自由になるのもそう遠い話ではない。ゆめ準備を怠るな、またな裏梅」(単行本14巻)

宿儺「死ぬな、オマエにはやってもらわねばならんことがある

宿儺「(伏黒恵を生かすには異分子の俺がこの式神を倒し、調伏の儀を無かったことにする)」

宿儺「……味見、といった所だな」(単行本14巻)

行動

・重症を負った恵に反転術式で暫定処置?をした

・その後、治療を受けさせるために硝子の元へ恵を届けた

 以上のことから再度宿儺についてまとめてみる。

  • 1)自由になるには虎杖悠仁の身体から抜け出す必要がある。
  • 2)影を媒体にした式神使いという点で恵に興味を持ち始めた(稀有&応用力)。
  • 3)契闊は宿儺が恵を利用するときに使う可能性が大。
  • 4)宿儺にとって恵は、自身が自由になるために欠かせない存在である。
  • 5)恵にやって貰いたい事があるので、それまでは死んで欲しくない。
  • 6)魔虚羅がどんな式神なのかor恵の実力の幅を把握(味見)した。

 ということで、今のところは ①いいタイミングで契闊をする→②新しい器に移動→③自由の身→④好き勝手する(皆殺し?) というのが宿儺の大まかなプランなのかなと思う。

・宿儺の新しい器

 上の話に関連して、宿儺が自由になるために新しい器を用意する必要があるが、それって一体なんだろう..と。筆者は今まで「恵の影(式神)を新しい器として利用するのでは?」と考えてきたが、またちょっと分からなくなってきた。器の条件が明確でないからだ。

 宿儺限らず、呪胎九相図の受肉には人間の身体を利用している。これがどうも引っ掛かるのだ。両面宿儺は元々人間だったというし、呪胎九相図も人間と呪霊のハーフだし、もしかしたら器が人間じゃないといけないという制約があるのかもしれない。そうなると、単純に考えたら恵になってしまうのだろうか?ただ、いまいちイメージが湧かない。まぁ影を器にするのもそれはそれで具体的にどうやってやるんだろうという点に関しては想像がつかないので同じなのだが…。

 仮に恵を器とするにしても、恵の肉体が宿儺に耐えられなければ死んでしまうのでは?と思うのだ。そんなの宿儺の本望ではないだろうから、影等の別の器なのか、それとも恵に耐性があると見込んでいるのか…その辺が気になってくる。

 また、1分間肉体の主導権を握れば虎杖から新しい器へ移動できるとして、一体どうやるつもりなのだろう。やれる算段があるからそう言っていると思うが…まだ明かされてない宿儺の能力なのか、それとも裏梅に言っていた”準備”に何か関係があるのか…。

・宿儺は最高のシェフ?

 単行本を読んでいて、あるコマが目に留まった。宿儺の斬撃の説明シーンである。第119話の1ページ目なので何のことと思う方は見返してほしい。“包丁”の絵が描いてあるのだ。そして偶然にも?もう一つ分かっている能力として、炎がある。そして呪術に対する理解の深さと、それに見合うセンス・強さ…。東堂のあの台詞が過るではないか。

東堂「呪力の味を理解したんだ。オマエは今まで口に入れたことのない食材を、なんとなく鍋に入れて煮込んでいるような状態だった。だが、”黒閃”を経て呪力という味食材の”味”を理解した今、呪術師(シェフ)として3秒前の自分とは別次元に立っている。」(単行本6巻)

・宿儺と裏梅が次会う頃には…

 宿儺は裏梅に「またな」と言った。今回、宿儺の一時的な肉体主導権は終わってしまったし、虎杖は既に15本指を食べている。残りは5本だし、もう一回宿儺に強制交代させるにもさせられない状態だ。つまり、次裏梅に会う時は完全に復活している時…という事になりそうだ。めちゃくちゃ怖い。

・宿儺が完全復活したら日本が吹き飛ぶんじゃないか

 各シーンでの感想でも述べたが、指3本分で敗れていたかもという事はだいたい魔虚羅=宿儺の指3本分としてもいいだろう。そうした場合、15本取り込んで完全復活したら魔虚羅が5体以上いるようなものであろう。そして今回のあの大規模な戦い。もう宿儺が復活して大暴れされたら東京どころか日本の存続が危うくなりそうだ。

・宿儺の領域展開の描き方

 以前も述べたことがあるが、1期から宿儺の領域展開は「結界で空間を分断しない」というのを上手く表していた。宿儺以外の領域展開はだいたい領域に閉じ込めるという形で、閉鎖空間のような表現がされていたのだ。こういった細やかな設定もきちんと絵に反映されているので、呪術廻戦は見落としができないのだ。

・宿儺の目的に高専関係者が気づけるのか

 渋谷事変中に…というのはなかなか厳しいかもしれないが、夜蛾学長と硝子は恵が届けられたという事実は目視している訳だ。そして学長は「虎杖…いや、宿儺なのか?!」と言っているので、宿儺と気づかないにしても虎杖の恰好をした者が届けたという事は認識しているはずだ。となると、この情報は大ヒントな訳だ。恵を運んだのが宿儺だという確証が得られれば、高専関係者は「宿儺が何故恵を保護したのか」について疑問に思うはずだ。ここまで来れば「何か意図があって恵を保護した」と言う仮説にたどり着くだろうし、警戒&対策を立てることも可能であろう。対策をしたとて抑止できるとは限らぬが、重要なポイントになると思う。

・偽夏油が宿儺をどうしたいのか分からない

 今回の宿儺タイム?で、偽夏油も接触してくるかと思ったらそうでもなく、裏梅だけが宿儺と会話していた。裏梅には随分久しぶりに再会した様子だったので、虎杖に受肉してからは初のご対面であろう。偽夏油と裏梅が通じているのは明確だが、どういう関係性なのかは会話シーンもないので何も分からない。お互い利用し合っているだけかもしれないし、呪術全盛時代からの旧知の仲なのかもしれないし、はたまた別の関係性という場合もあるだろう。要するに、偽夏油が宿儺をどうしたいのかが全く読めないのだ。せめて一時的に宿儺に主導権を受け渡す方法を、漏瑚に伝えた意図が分かれば…と思うが、それすら不明。不明の嵐である。宿儺と偽夏油が現状通じ合っているとも思えないし、本当にどういうつもりなのだろうか。

・七海が危ない

次回予告の映像も考察のヒントとして含むので、気になる方は飛ばして下さい。※

 41話のラストは、痛々しい七海の姿のカットで終わった。漏瑚の攻撃を受けても何とか生還していたようで良かったと思う反面、左上半身~頭部にかけて酷い熱傷を負っていて歩けているのが不思議なくらいである。表情も虚ろで、見ているだけでしんどい。硝子の処置も受けず、地下街をふらふら彷徨う七海は何を思っているのだろうか。

 そして、次回予告を見ると42話には真人が出るようだ。七海や虎杖も登場しそうである。七海と真人が鉢合うという決定的なカットは無かったが、物凄く嫌な予感がする。七海と虎杖言えば1期の真人戦で因縁のある相手。そして、七海はその時真人の領域に閉じ込められて一度死を覚悟した身である。再びこの2人が戦うことになる…というのは、あり得そうな話ではないだろうか。予告に七海が海岸を歩くカットがあったのも、余計に不安な気持ちにさせる。

 真人なんて五条と戦闘した時にちょっと無量空処に当たっただけの元気ピンピン状態であろう。そんな相手に七海が太刀打ちできるとは思えない。その状況を虎杖が目撃してしまうかもしれないし、真人が意図的に虎杖の前で…というのも十分に考えられる。これ以上七海を傷つけないで欲しいし、生きていて欲しい。虎杖もこれ以上苦しまないで欲しい…が、最悪の状況が待っていそうだ。木曜日が怖い。

おまけ:東堂はまだか

 真人が出てきたという事は、そろそろ筆者待望の東堂が出てきてもおかしくないのではなかろうか。筆者はオープニングの虎杖との共闘をずっと待っている。実は存在しないシーンとかだったら、私は間違いなく泣く。

■次回、第39話について

 考察パートでも述べたが、真人がどういう行動をするのか、七海や虎杖がどうなってしまうのかというのが見どころになるのでは…と思っている。真人は虎杖を殺すために渋谷駅付近をふらついており、七海は渋谷駅の地下へ向かう。虎杖も恐らく七海と同じエリアを目指して歩いている。この3人が出会ってしまうような予感がするけども、でもそれは見たくないような…複雑な気持ちである。

芥見先生のコメント

■アニメーターさんの投稿

 

以上。